院長インタビュー
院長
李 英煥(リー ヨンファン)

長年培った信頼と経験
患者さまの生活に寄り添う診療を
開業からこれまでの歩みは?
1988年にこの地で開業してから40年近くなります。当時は千里ニュータウンも新しく、子どもたちがたくさんいる活気ある地域でした。開業当初は子どもの患者さまが中心でしたが、時代とともに地域も変化し、今では親子三代で通ってくださるご家族も多くいらっしゃいます。
大学病院から独立して開業を決めた理由は、自分のやりたい医療を実現したかったからです。年齢を重ねても現役で診療を続けたいという思いもありました。勤務医では定年がありますが、開業医なら自分の体が続く限り、地域の皆さまのお役に立てると考えました。
開院から現在に至るまでに、医療を取り巻く環境は大きく変わりました。電子カルテの導入、患者さまのプライバシー意識の変化、インターネットの普及など、時代に合わせて診療スタイルも進化させてきました。
大切にしている理念は?

「できるだけ短期間で治療を終える」ことを心がけています。昔の耳鼻咽喉科は「毎日通院が必要」というイメージがありましたが、それでは患者さまの負担が大きすぎます。特に子どもを連れてくる親御さまや、お仕事をされている方にとって、頻繁な通院は大変です。
必要な薬は適切に処方し、効果的な治療を行うことで、通院回数を最小限に抑えています。ただし、必要な治療を省略することはありません。適切な診断をして、本当に必要な薬だけを処方し、早く治していただくことが私たちの役割だと考えています。
抗生剤についても、必要な時にはきちんと処方しますが、不要な場合は処方しません。患者さまの症状を見極めて、的確な治療を提供することを常に意識しています。
患者さまとの向き合い方は?
開業医として最も大切にしているのは、患者さまお一人おひとりの背景を理解することです。病院とは違い、地域のクリニックには様々な事情を抱えた方が来院されます。母子家庭の方、高齢で一人暮らしの方、お仕事が忙しい方など、それぞれの生活環境があります。
例えば、手術が必要な場合でも、親御さまのお仕事の都合や、お子さまの学校行事を考慮して、夏休みや春休みに合わせて計画を立てることもあります。病気だけを診るのではなく、その方の生活全体を考えた上で、最善の治療法を一緒に見つけていくことが大切だと考えています。
なので、「医師と患者さまが同じ目線で考える」ことを心がけています。一方的に治療方針を押し付けるのではなく、患者さまの話をしっかりと聞き、お互いに納得できる治療を進めていきます。

経験豊富な院長と女性医師の2診体制
新しい設備で「見える」診療を実現
現在は女性医師との2診体制?
2025年4月から娘の杏菜先生が診療に加わりました。大学病院で経験を積んできた彼女は、新しい医学知識と画像診断の技術を持っています。特に、ファイバースコープ(内視鏡)の画像をモニターで見せながら説明する診療スタイルは、患者さまにとても好評です。
私自身も長年の経験がありますが、医学は日々進歩しています。若い世代の医師が持つ新しい知識と、私が培ってきた地域医療の経験を組み合わせることで、より良い医療を提供できると考えています。
2診体制になったことで、患者さまの待ち時間も短縮され、より丁寧な診療が可能になりました。女性医師を希望される患者さまや、お子さまの診療にも柔軟に対応できるようになり、選択肢が広がったことを嬉しく思っています。
新しくなった設備と診療環境は?
患者さまにより分かりやすい説明を行うため、ファイバースコープと画像ファイリングシステムを導入しました。耳や鼻、喉の状態を画像で確認しながら説明することで、今まで以上に患者さまも納得して治療を受けていただけるようになりました。
そして2025年9月に大規模な改装を行い、診療室を個室化しました。プライバシーに十分配慮した環境で、安心して診療を受けていただけます。また、点滴室にはリクライニングチェアを設置し、より快適に治療を受けていただける環境を整えました。
開業当時はオープンシステムの診療室でしたが、時代とともに患者さまのプライバシー意識も変化しています。今回の改装でスタッフの動線も改善し、患者さまもスタッフも快適に過ごせる空間が実現しました。新しい環境で、より質の高い医療サービスを提供してまいります。
今後のクリニックの方向性は?

これからも「信頼と納得」を大切にした診療を続けていきます。時代は変わっても、患者さまとの信頼関係を築き、納得していただける医療を提供することが、地域のクリニックの使命だと考えています。
画像診断による「見える化」をさらに推進し、患者さまに分かりやすい説明を心がけます。検査結果や治療の必要性について、画像を使って丁寧に説明することで、患者さまの不安を少しでも解消したいと思っています。
必要な時には迅速に専門病院へ紹介することも重要です。より専門的な治療が必要な場合は、吹田市民病院など、適切な医療機関と連携して対応します。

地域の皆さまとともに歩み続けて
これからも信頼される医療を
患者さまへメッセージをお願いします
長年、この地域で診療を続けてこられたのは、患者さまのおかげです。親子三代で通ってくださるご家族もおられ、本当に感謝しています。
これからも患者さまとの信頼関係を大切にし、お一人おひとりに寄り添った診療を心がけます。医師として一方的に治療方針を決めるのではなく、患者さまのお話をしっかりと聞き、一緒に最善の治療を見つけていきたいと思います。
耳・鼻・喉の不調は、日常生活に大きな影響を与えます。お子さまからご高齢の方まで、どんな症状でもお気軽にご相談ください。新しい設備と2診体制で、より充実した医療を提供してまいります。スタッフ一同、地域の皆さまの健康を守るため、これからも全力で診療に取り組んでまいります。
副院長インタビュー
副院長
李 杏菜(り あんな)

長年の歴史を受け継ぐ新たな一歩
女性医師として地域に寄り添う診療を
医師を志したきっかけは?
父がこのクリニックを開業してから40年近く、私は幼い頃から診療所の雰囲気を身近に感じながら育ちました。父が患者さまと向き合う姿を見て、医師という仕事に興味を持ったのは自然な流れだったのかもしれません。
本格的に耳鼻咽喉科医を目指そうと決めたのは、医学部での実習を経験してからです。耳鼻咽喉科は、赤ちゃんからご高齢の方まで幅広い年代の患者さまを診察でき、その方のQOL(生活の質)に直接関わることができる診療科だと感じました。
川崎医科大学を卒業後、大阪の病院で経験を積みながら、いつかは地域医療に貢献したいという思いを持ち続けていました。そして2025年4月、この思いを実現するためにクリニックで診療を始めることになりました。
診療に参加して感じたことは?
総合病院から地域のクリニックへ移って気づいたのは、患者さまが求めている情報の深さや範囲が大きく異なることでした。地域のクリニックは、多くの方にとって医療の最初の相談窓口であり、基礎から丁寧に説明することの重要性を改めて実感しています。
例えば、お子さまの扁桃肥大やアデノイド肥大について、これらが治療可能な疾患であることをお伝えすると、多くの保護者の方が安心されます。中耳炎に関しても、手術という選択肢があることを初めて知る方が多く、様々な治療法について一つひとつ丁寧にご説明しています。
地域のクリニックでは患者さまの不安や疑問に寄り添い、ゼロから信頼関係を築いていくことが大切です。専門用語を避け、患者さまのペースに合わせた説明を心がけています。

見える診療で安心を
ファイバースコープとモニターで分かりやすく
診療で大切にしていることは?

「相談しやすい雰囲気づくり」と「可視化による分かりやすい説明」を大切にしています。新しく導入したファイバースコープは、鼻や耳、のどの状態をモニターに映し出すことができます。患者さまご自身に実際の状態を見ていただきながら説明することで、「なるほど、こうなっているのですね」と納得していただけます。特にお子さまの保護者の方は、実際の画像を見ることで安心される方が多いです。
また、説明用紙も作成してお渡しするようにしました。診察室での説明だけでは忘れてしまうこともありますし、ご家族に説明する際にも役立つと好評をいただいています。患者さまが聞きたいことを遠慮なく質問できる環境を整えることも、私の役割だと考えています。
女性医師としての強みは?
診療を始めてから気づいたのですが、私の診療日には女性の患者さまが多くいらっしゃいます。また、一度診察した女性の患者さまは、次回も私の診療日を選んで来院されることもあります。
耳鼻咽喉科の診察では、お顔に近い部分を診ることが多いため、女性の患者さまにとっては同性の医師の方が安心感があるのかもしれません。また、お子さまの診察でも、お母さま自身が相談しやすいと感じていただいているのかもしれませんね。
ベテランの院長と若手女性医師という2名体制により、患者さまの選択肢が広がったことは、クリニックにとって良い変化だと感じています。それぞれの強みを活かしながら、より多くの患者さまのニーズに応えていきたいと思っています。

お子さまの健康を守るために
早期発見・早期治療の大切さを伝えたい
特に力を入れている診療は?
お子さまの疾患啓発に特に力を入れています。アデノイド肥大や扁桃肥大は、いびきや口呼吸、日中の眠気などの症状を引き起こしますが、これらが治療可能な疾患だということをご存知でない保護者の方も多くいらっしゃいます。
例えば、鼻血の対処法一つとっても、ティッシュを詰めるのは良くないということを知らない方が多いです。正しい止血方法は、小鼻をつまんで10~15分圧迫することです。こうした知識も説明用紙を作成してお渡しするようにしています。
中耳炎を繰り返すお子さまの場合、将来的な聴力への影響も心配されます。「様子を見る」のではなく、早期に適切な治療を受けることの大切さを、保護者の方に理解していただけるよう努めています。
新しく導入した検査は?
SILIS(シリス)45+1という、指先からの採血で45項目のアレルゲンを調べられる検査を導入しました。これまでの採血は腕から行う必要があり、特にお子さまには負担が大きかったのですが、この検査なら指先をちょっと刺すだけで済みます。最小限の痛みのみでアレルギーの原因を特定できるので、より効果的な治療や生活指導が可能になります。
現在は私自身が採血を行っていますが、お子さまが怖がらないよう優しく声をかけながら実施しています。「痛くなかった!」と言ってもらえることもあり、導入して本当に良かったと感じています。

地域医療の未来を見据えて
継承と革新のバランスを大切に
今後のクリニックの展望は?

歴史あるクリニックを受け継ぐにあたり、良い伝統は守りながら、新しい時代に合わせた変化も必要だと考えています。
将来的には、舌下免疫療法も検討しています。花粉症やアレルギー性鼻炎で悩む方が増えている中、根本的な治療法として期待されている治療です。
何より大切にしたいのは、通院回数を減らして患者さまの負担を軽くすることです。特に働く保護者の方やお子さまにとって、何度も通院することは大きな負担になります。効率的で質の高い診療を提供することで、皆さまの生活をサポートしていきたいと思っています。
院長との連携はいかがですか?
私は患者さまへの説明方法やコミュニケーションについて系統的に学んだ一方で、院長は長い臨床経験の中で培った、教科書では学べない実践的な技術と深い洞察力を持っています。
それぞれの強みを活かしながら診療にあたっています。院長の持つ貴重な経験や技術を少しでも多く学び、受け継いでいきたいと考えています。

気軽に相談できるクリニックへ
「できる限り対応する」という思い
地域の皆さまへメッセージをお願いします
耳鼻咽喉科は、意外と身近な診療科です。耳が痛い、鼻が詰まる、のどが痛いという症状はもちろん、めまいがする、いびきがひどい、匂いが分からないなど、様々な症状に対応しています。
私たちのクリニックでは「気軽にご相談してもらって、できる限り対応する」ことを大切にしています。特にお子さまの症状については、「こんなことで受診して良いのかな?」と迷われることも多いと思います。でも、早期発見や早期治療が何より大切です。保護者の方の「何となく気になる」という直感は、とても重要なサインであることが多いのです。
新しい機器や検査方法も導入しながら、昔ながらの「かかりつけ医」としての温かさは失わずに。そんなクリニックを目指して、日々診療に取り組んでいますので、どうぞお気軽にご相談ください。